平成24年度決算特別委員会(公営・準公営企業)09月28日

◆市位謙太委員

市位質疑大阪維新の会の市位謙太です。前半に引き続き、よろしくお願いいたします。
まずは港湾局にお伺いいたします。

今後の港湾局の事業を考えていく上で重要な論点として、府市による新港務局の設立があります。


そこで、私は7月の建設港湾委員会において、これまでの港湾局の事業は大阪港という単位で事業を考えていればよかったけれども、これからは堺泉北港、阪南港を含めた大阪府域全体の港湾での物事を考えていかなければならないと指摘し、港湾事業の一つである港営事業会計の引船事業について質疑を行いました。

 その中では、大阪港の引船事業の歴史的経緯や他港の引船事業の状況を確認し、また府市統合後の新港務局が管理する港については、大阪港だけではなく堺泉北港なども所管することになることを伺いました。

 このような前提で、同じ管理者の中で大阪港だけが直営船を持って引船事業を行う必要があるかどうかは甚だ疑問であり、大阪港の引船事業は民業を圧迫していると言わざるを得ない状況であり、中途半端に官が絡むよりすべて民に任せるほうが効率的になり、港の活性化にもつながるんではないかといった観点から、本市は引船事業から撤退し、民間に任せることはできないのかと指摘してきました。

 本日は、前回の質疑に引き続き、引船事業の民間移行について質疑を行いたいと思います。

 また、この件については公明党の待場委員から、かつてから質疑があったと伺っております。最終局面でございますので、私からも質疑させていただきます。

 まず、改めて最近の引き船の減船状況及び収支状況はどうなっているのか確認いたします。

 

◎藤井港湾局総務部経営監理担当課長

お答えいたします。

 引き船の減船状況についてでございますが、平成18年度に8隻ありました引き船を19年度に6隻に、20年度に4隻に、22年度に3隻に、23年度に2隻に減船いたしてございます。

 その結果、平成19年度から23年度の5年間の経常損益推移でございますが、19年度735万2,000円の赤字、20年度1,956万2,000円の赤字、21年度2,773万4,000円の黒字、22年度5,522万9,000円の黒字、23年度は2,095万5,000円の赤字となってございます。

 引船事業の経常損益につきましては、周期的に増減いたします定期点検等のドック入りのための補修費などにより増減いたしますが、現在、収支はおおむね均衡していると考えてございます。

 

◆市位謙太委員

市位質疑7月の建設港湾委員会において、港湾局は引船事業から撤退し、民間に任せることはできないのかと質疑したところ、港湾局からは、港湾の管理運営上の観点から、港湾管理者として果たさなければならない責務である船舶火災、海難事故、油流出事故などへの即応業務や津波警報発令時の大型船舶の港外退避作業補助など緊急的な業務を果たす必要があることから、港湾管理者として業務を踏まえつつ、民間と競合している引船事業については、引き続き民間引き船の動向を見きわめながら民間引き船作業の比率を高めていきたいとの答弁がありましたが、その後の民間との協議状況はどのようになっているのか、お伺いいたします。

 

◎山本港湾局計画整備部海務担当課長

お答え申し上げます。

 

 民間引き船の状況につきましては、地元の主力引き船会社であります2社にヒアリングを行ったところ、大阪港には常時合計10隻の民間引き船が配船され、夜間でも船会社から緊急のオーダーに対応できる体制をとっているとのことでございました。また、船舶火災、海難事故、油流出事故等の災害発生時の対応につきましても、船会社から緊急オーダーに対応できる体制をとっているとのことでございました。

 港湾の管理運営上の観点から、船会社からのオーダーがなくとも港湾管理者が果たさなければならない船舶火災、海難事故、油流出事故等への即応業務や、津波警報発令時の大型船舶の港外退避作業補助などにつきましても、港湾管理者との協定に基づき実施することができないか協議してまいりました。

 その結果、地元主力引き船会社2社からは、船舶火災、海難事故、油流出事故等の災害発生時の即応業務につきましては、港湾管理者との協定に基づきまして実施可能であるとの回答をいただいておりまして、今後、協定締結の詳細協議を進めていきたいと考えておるところでございます。

 しかしながら、昨年3月11日の東日本大震災によります大津波の教訓をもとに、民間の引き船事業者におきましては、津波時にはみずからの避難を優先し、大型船舶の港外退避作業補助には従事しないという見解が日本港湾タグ事業協会から示されたことから、津波警報発令時の大型船舶の港外退避作業補助への対応が課題として残っておるところでございます。

 

◆市位謙太委員

市位質疑それでは、なぜ日本港湾タグ事業協会は、津波警報発令時の大型船舶の港外退避作業補助に従事できないと考えているのか、お伺いいたします。

 

 

◎山本港湾局計画整備部海務担当課長

お答え申し上げます。

 

 日本港湾タグ事業協会の考え方ではございますけれども、津波警報発令時には、引き船乗船員の安全確保と津波が去った後の港湾の復興支援のために引き船は必須であることから、津波来襲時には引き船を直ちに港外退避させるという考え方でございます。

 

◆市位謙太委員

市位質疑では、そもそも港湾局はなぜ大型船舶の港外退避作業補助を行う必要があると考えているのか、具体的な理由をお聞かせください。

 

 

◎山本港湾局計画整備部海務担当課長

お答え申し上げます。

 

 津波対策につきましては、現在、大阪港海難防止対策委員会より、大阪港、堺泉北港、阪南港における船舶津波対応要領−−暫定版でございます−−が出されておりまして、基本的には港外退避というふうにされております。

 港湾局でも、東海・東南海・南海沖地震によります津波の来襲時には、港外に退避することが被災を軽減させる最善策であるというふうに考えてございます。そのことから、港内に在港しております船舶の安全対策としましては、原則、在港している船舶は港外の安全な海域へ退避させるということを考えてございます。

 また、他港の事例でも港外退避の優先順位といたしまして、危険物船、運転不自由船、巨大船、客船といった順とされておりまして、影響の大きい順番に優先順位がつけられていると認識しているところでございます。

 大阪港では、退避の第1位に上げられる危険物船が泊まっているのは此花区梅町区で、ここには石油等の危険物取扱施設が集中して設置されておりまして、そこに係留されます大型危険物タンカーが津波によってこうむる油流出や火災等の被害防止、それから大型貨物船の防潮施設への衝突によります破壊によって生じる市域への浸水被害防止など、二次災害の発生の防止のために必要な措置と考えているところでございます。

◆市位謙太委員

市位質疑そもそも、大阪市が所有している、たった2隻の引き船では、大阪港に在港する大型船すべてを港外退避させるのはそもそも不可能だと思います。港湾局は2隻で大阪港に在港するすべての大型船の港外退避が可能であると考えているのか、お伺いいたします。

 

 

◎山本港湾局計画整備部海務担当課長

お答え申し上げます。

 

 此花区梅町地区に係留されます大型危険物タンカーは、これまでの実績を見ますと多くても2隻程度であったことから、東南海・南海沖地震によります津波の場合、大阪港に津波が到達するまでに約2時間かかります。本市の引き船であれば、夜間でも避難時間を除く1時間程度を限度として大型船舶が港外退避をするための作業補助に従事できると想定しておりまして、現在ある本市の2隻の引き船を使えば、津波が大阪港に到達するまでに大型危険物タンカーを港外へ緊急に退避させることができるというふうに考えてございます。

 しかしながら、委員御指摘のように、すべての大型船の港外退避のための作業補助を本市の2隻の引き船だけでできるとは到底考えられません。これまで津波警報発令時の大型船舶の港外退避につきましては、日々異なります船舶の係留状況、さらに各港で津波到達時間や津波の規模が異なります。また、具体的な環境条件が示されていないことから、余り検討がされてこなかったのが現状でございます。

 したがって、今、港湾局がやらなければいけないことは、大阪港アクションプランの見直しの中で、具体的な船舶の津波対策の策定であると考えてございます。

 現在、大阪港では、先月発表されました南海トラフ地震・津波の想定結果に基づきまして、大阪府とともに実施する津波シミュレーション結果を踏まえまして、大阪海上保安監部や水先案内人、また船会社の代表の方々を交えて大型船の港外退避の優先順位や退避ルートの確保等について検討を行いまして、検討結果に沿った対応が実施できるよう関係機関との調整を行う必要があると考えてございます。

 

◆市位謙太委員

市位質疑先ほどの答弁では、大阪市の引き船で港外退避させることが可能なのは2隻であると言われました。しかし、大阪港に在港する大型危険物タンカー2隻を港外退避させるために市に2隻の引き船を残す必要があるというのは、到底理解できるものではありません。

 大阪港全体の安全という観点、また、津波想定においては、より広域的な観点で現実的な検討をする必要があるのではないでしょうか。そのためには、府市連携のもと、消防や警察にも一緒に検討してもらわなければいけないと思いますが、どのように考えているのか御所見をお伺いいたします。

 

◎渡部港湾局防災・施設担当部長

お答えいたします。

 

 大阪港全体の安全という観点から津波対策を考えますと、大阪港に在港するすべての船舶が安全にかつ速やかに港外へ退避することが基本、前提であるというふうに考えてございます。

 港湾局といたしましては、このことから、担当課長の答弁のとおり、民間での作業補助が望めない中、津波が到達するまでに約2時間の余裕がある大阪港におきましては、緊急時の作業補助体制としまして、本市の所管する2隻の引き船は必要であるというふうに考えております。

 また、広域的観点での津波対策の検討につきましては、現在、大阪港海難防止対策委員会より大阪港、堺泉北港、阪南港における船舶津波対応要領−−暫定版でございますが−−が出されておりますけれども、新たな津波シミュレーションに基づきます今後の具体的対策の検討につきましては、大阪府、大阪市が連携して取り組んでいく必要があるというふうに考えてございます。

 

◆市位謙太委員

市位質疑 ぜひ大阪府としっかりと連携して取り組んでいただきたく思います。

 次に、大阪港には大型の危険物タンカーだけではなく、河川沿いや内港にも小型の危険物タンカーが見られますが、そういった船舶について把握していますでしょうか。

 小型船などで乗組員が常時乗船していない場合も考えられますが、そういったことも含めて、津波来襲時の安全確保をどう考えていますか。

 また、課題となっている津波来襲時の引き船の対応についても、民間引き船事業者へ丁寧な説明を行い、津波時における危険物タンカーや大型船への対応を要請すべきではないでしょうか、お伺いいたします。

◎渡部港湾局防災・施設担当部長

お答えいたします。

 

 津波対応などの緊急の場合、基本的には各船舶の船長の判断によりまして自力で退避いただくことが基本になるかと思います。委員御指摘の小型危険物船に対する対策につきましては、実情を把握するとともに、安全かつ迅速に港外退避できるようにするための方策についても検討してまいりたいと思っております。

 また、港内の安全をより一層確保するためにも、民間引き船事業者の方々に対しましては、自船や人命の安全確保を前提に、協力をいただくよう引き続き要請を行ってまいりたいと思っております。

 

◆市位謙太委員

市位質疑これまで引き船の今後のあり方の質疑をしてきましたが、今すぐにでも見直しを実施して経費削減が図れるものとして巡視業務が考えられます。

 そこで、巡視業務について質問いたします。

 2隻の引き船のうち、1隻は港内の巡視業務に使用しているとのことですが、巡視業務にどのくらいの費用がかかっているのか、また乗組員は何人なのか。巡視業務を高コストの引き船から小型船に変更し、乗組員定数の見直しをすることによって維持管理コストの削減ができるのではないでしょうか、お伺いいたします。

 

◎山本港湾局計画整備部海務担当課長

お答え申し上げます。

 

 巡視業務に負担しております費用につきましては、平成23年度で8,653万6,000円でございます。また、乗組員定数につきましては5名となってございます。

 緊急災害時の対応に引き船を活用することが必要ないと判断されれば、巡視業務に使用しております引き船を小型船で行うことは可能であると考えております。また、小型化にすることによって乗組員定数の削減についても今後考えられていくのではないかというふうに考えております。

 

◆市位謙太委員

市位質疑今お伺いいたしました答弁によりますと、巡視業務に5名が乗船しているとのことでございますが、巡視業務を行うのに5名が適正な人数なのか、また、法律で定められているのかということを局にお伺いいたします。

 

 

◎山本港湾局計画整備部海務担当課長

お答え申し上げます。

 

 1つは、法律で定められておるのかという御質問につきましては、法律で定められておるわけではございません。船の規模で、現在の5名ということで乗務員定数を決めておるところでございます。

 また、船の設備などを改造することによって定数の削減を図るような努力は今後可能だと考えておりますので、検討してまいりたいと考えます。

◆市位謙太委員

市位質疑引き続き、他都市の巡視業務の事例と比較して議論してまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 市長、御出席ありがとうございます。

 

 港湾局からは、引き船の料金について他港と比べても変わらないと聞きましたが、民間の事業者からは、大阪市の料金が条例で決められていることによって高どまりしていると聞いております。料金の問題や引き船を市直営でされていること自体が民間に影響を与え、市場の競争原理を阻害していると思います。この現状は、まさしく民業圧迫と言わざるを得ません。

 大阪市は引船事業から撤退すべきではないかと考えますが、市長の御所見をお伺いいたします。

 

◎橋下市長

産経新聞の夕刊に撤退決定というふうに出てましたけど、まだ決定はしておりません。決定はしていないんですが、僕は原則、引船事業から撤退すべきだと思っています。原則ですね。

 

 ただ、局がいろいろ津波対策で、これは公の役割として必要なんじゃないかという問題提起がありましたのでね、これはやっぱりしっかり行政的に検討すべきかというふうに思っています。

 局は、1年間かけて津波対策がどういう形で、この2隻の引き船でどういうふうにタンカーを港外に出すのか、退避させるのかについて1年間かけて検証したいというふうに言ってきたんですけれども、そもそもそういう検証をすべきかどうかというところの間口の議論を年内にきちっとやって、そういう検証をするかどうかというところを決めていきたいと思っています。

 津波対策でどういう形をやれば、この2隻の船を使って有効に対策を打てるのかと、これはいろいろ、船の話ですからかなり時間かかるんでしょうけども、ただ、これは公でやらなくても、民間業者がこれはやってくれないとは言ってるんですが、ただ、民間業者は、もう民業圧迫になってるんでね、引き船は自分たちで仕事をやりたいと言ってるわけなんですね。そしたら、そこにちょっと条件を課すような形で協定を結んでもらうとか、今ある、大阪港にある2社がやってくれないというんであれば、そういう津波対策も引き受けてくれるような業者にやってもらうような形で新しく入ってきてもらってもいいんじゃないでしょうかね。

 そういう議論をやった上で、津波対策が必要だということは、局の言ってることも理があるのかわかりませんが、それが直営で引き船を持ってやらなきゃいけないのか、ほかのやり方はないのかどうなのか、そういう視点でちょっとしっかり検証して、本当に1年かけて、そういう津波対策を検討しなければいけないのかどうなのか、それを年内ぐらいまでにはきちんと結論づけたいと思っています。

 その話と、料金の問題、これも大問題でしてね、大阪市が条例をつくって料金を設定してるんですが、民間業者はもうこの料金に倣ってます。他都市と比較すると、大阪市の料金は著しく高いということはありません。でも、これは日本の競争力が阻害されてるもう一番の理由でしてね、他都市と比べて日本国内で料金が同じだからといって、こういう視点では国際競争力なんか生まれないわけですよ。

 これから阪神港は釜山と勝負していこうというふうに言ってるわけでしてね、知事時代も港のコストをどうやって下げるか、そこが一番重要だということでいろいろ検討したんですが、ただ、一朝一夕に今の港関連のコストを一気に下げにかかるというのはなかなか難しい現状もあるかと思います。

 ただ、引き船のこの料金、条例で設定してるわけですから、これをなくして、通常の市場価格で民間の業者さんが船主と交渉するなり何なりして料金を決めればいいわけで、こういう条例があること自体が非常に問題なんではないかと思っています。

 ですから、引船事業については、そもそも引船事業を津波対策のために公で、直で抱えておかなければいけないのかという問題と同時に、そういうものを抱えることによって料金設定というものを公がやって、ある意味市場価格というものを阻害してしまうという、そういう側面もあります。

 ですから、こちらの料金の側面はちょっと別の問題ではあるんですけども、引船事業、直で抱えてきちんと津波対策として検証していくのかどうなのか、それ時間をかけてやるのかどうなのか、そこを間口の議論をしっかりやっていきたいと思います。局の言ってることも理があるところではありますので、そこはちょっと時間をいただきたいと思っています。

◆市位謙太委員

市位質疑市長、ありがとうございました。

  ぜひ、大阪港の引船事業というのは民間でできることですので、民間にできることは民間へというコンセプトのもと、実現していただきたく思います。

 

 また、まさにフラット化していく世界の中で国際戦略港湾として国際競争に打ち勝っていくためには、自由闊達な市場で競争原理が働くというのが大前提だと思います。我が会派としては、タグボートの民間移行というのは、そのためのマイルストーンだと考えております。

 引き続き、引船事業については議会で議論させていただこうと思います。また、この件に関しまして、有識者等を交えての公開討論会のようなものを開催されることを御検討いただけたらと思います。ありがとうございました。

 次に、交通局にお伺いいたします。

 ことしの1月に我が会派が交通局のとあるバス営業所で実態調査を行ったところ、労働組合の役員をしているバスドライバーについて、乗務した実績がほとんどないことが判明しました。交通局は、その理由の一つとして、職場安全衛生推進委員の活動を行っていたからだと説明しています。

 交通局の説明によると、職場安全衛生推進委員の制度とは、局の管理職員並びに労働組合の推薦者の中から任命され、週に1日程度、各事業所での安全衛生状態の点検や職員からの相談対応などの業務に従事するためのものだったということですが、この点について、我々維新の会の福島議員からは、平成17年8月に時間内組合活動、いわゆるやみ専従問題で大阪市全体で処分が行われたのと時を同じくつくられた制度であり、実質的なやみ専従の継続のための制度であったのではないかとの指摘をしているところです。

 この職場安全衛生推進委員制度は昨年12月末に廃止されており、その直前には我々維新の会の杉村議員が、別の営業所で組合役員が組合活動を行おうとして本来の終業時刻より早く退所した事案を質疑した事実があります。

 我々維新の会の指摘が的を射たものであったことを証明しているものだと思いますが、改めて、交通局はなぜ急に職場安全衛生推進委員制度を廃止したのか、お伺いいたします。

 

◎吉田交通局職員部厚生課長

お答えいたします。

 

 職場安全衛生推進委員制度は、労働安全衛生法に基づき設置しております当局の安全衛生管理機構を補佐するための機関として創設したものであり、当局が任命した推進委員には安全衛生にかかわるさまざまな業務を実施させておりました。

 しかしながら、制度の導入から年月を経過するにつれ、推進委員に割り当てておりました週1日の業務時間に見合うだけの活動実績を伴っていないと考えられる事例が散見されましたことから、制度そのものの見直しを検討しておりましたところ、委員御指摘のように、昨年12月、労働組合の役員の一部について、勤務時間中に職場を離脱し、一部組合活動を行っていたのではないかと疑われる事案が発覚いたしました。

 この事案を受けまして、当局では、不適正な事案に対しては厳正な処分を行いますとともに、不適正な業務の温床になると疑われかねないこの職場安全衛生推進委員制度につきましても、直ちに昨年12月29日付をもちまして制度そのものを廃止することといたしました。

 

◆市位謙太委員

市位質疑次に、我が会派としては、これまで交通局が必要だと言っていた制度が市長選後の12月に指摘を受けた途端に廃止されたことであり、組合活動に利用されていたことも判明したのですから、やみ専従を生む温床となる制度であったと言わざるを得ないと考えております。

 

 また、橋下市長のもと、交通局として、これまでのうみをすべて出し切り、短期間のうちに前市長時代にはなし得なかった労使関係の適正化が図れたという点についても指摘をしておきます。

 これから交通局は適正な労使関係を再構築していく必要があると思いますが、喫緊の課題である持続可能なバスサービスの実現やバス・地下鉄事業の民営化を目指す上で、給与・労働条件など職員の処遇などについて労使間で責任ある立場での交渉・協議を進めることが不可欠と考えています。

 

 こうした状況を踏まえて、民間での経験を踏まえつつ、今後の労使関係についてどのように取り組まれるのか、藤本局長の御意見をお伺いいたします。

 

◎藤本交通局長

これから我々は民営化という大きな項目に沿って、労使が一段と力を発揮していかなくてはいけないと、そういう正念場を迎えます。

 

 御質問で、これから労使でどういう取り組みをしていくかということでございますが、山盛り大きな課題があると、こういう認識をしております。

 まず第一に大事なのは、健全化された労働組合、責任ある労働組合と責任ある経営者がどの山に登るかと、いわゆる経営目標を一致させることが極めて重要であります。すなわち民営化ということに対しての是非論、それからその方式、方策、中身、そういったものの共通認識をした上で、我々、局内の職員をどう処遇していくかという問題が当然ついてくるわけでございまして、それが先ほど申し上げました山積した課題ということになります。

 これについては、この8月から交通局独自の賃金カットに労働組合にも御同意をいただいて、一方で、職員をしっかりとこれからフォローしていこうと、こういう労使合意をさせていただきました。

 私は、前提として、責任ある労働組合と責任ある経営者というのは基本的にその事業、企業というか、局をどういうところに持っていくかという共通認識が確実に必要だと、こう思っています。その上で、その共通認識の目標に向かう道筋は違いましても、そこにお互い激論をして、議論をして、どう登るかということを今回はスピーディーにやらなくちゃいけないという、こういう認識でございます。

 そういう意味で、私が就任するまでにさまざまなことがあったと認識をしておりますが、ここはお互いのコンプライアンスを切磋琢磨にかえて努めたいと、かように思っております。

 

◆市位謙太委員

市位質疑局長、ありがとうございました。ぜひとも民間の経験を生かして、適正かつ責任のある労使関係を構築していただきたいと思います。

 続いて、赤バスについてお尋ねいたします。

 赤バスについては、キロ当たり乗車人員が2.2人を超える3系統を除く26系統について平成24年度末に廃止されることとなっていますが、この経緯についてお伺いいたします。

 

◎白水交通局総務部自動車事業改革担当課長兼民営化推進室自動車事業担当課長、都市制度改革室府市再編担当課長

お答え申し上げます。

 

 赤バスの経過についてのお尋ねでございます。

 赤バスにつきましては、御利用が低迷しておりますことや、一般バスとサービスが重複していることなどから、平成22年3月に策定いたしましたアクションプランにおきまして赤バスサービスを廃止するということをお示しいたしましたものでございます。

 一方で、市会等におきましては、早急な路線の廃止に対する慎重な御意見をちょうだいいたしましたことなどから、一定の目標値、先ほど委員御指摘がございましたキロ当たり乗車人員2.2人といった目標値を設定いたしまして、地域の方々とともに利用促進に努め、あわせて抜本的な路線再編の基礎となる需要の検証を行うことといたしました。

 この需要の検証の結果でございますが、本年6月29日に公表いたしました昨年10月から本年3月までの半年間の需要の検証結果でございます。赤バス全系統、29系統中、目標値を超える御利用があったのは3系統、目標値を超えなかったのは26系統となってございます。

 赤バスの見直しに当たりましては、今般、目標値を超えた3系統につきましては、区長会から1年間の暫定運行の要請がありましたことや、これまでの経過を踏まえまして、運行経路を維持することを基本といたしつつ、料金、ダイヤなどにつきましては見直しを行うものの、一般バスとして1年間暫定的に運行することとしてまいり、また、目標値を超えなかった26系統につきましては、平成24年度末に廃止することとしまして、9月24日付で近畿運輸局に廃止届出書を提出したという経過でございます。よろしくお願いします。

◆市位謙太委員

市位質疑つまり、平成22年度3月に策定したアクションプランの検証の結果、26系統が廃止になったということですね。

 バス事業の今後のあり方について、民間バス事業者並みのコストでも採算性の確保が困難な地域サービス系路線については、先日、我が会派の大橋議員の質問に対して、一般バス41系統及び赤バス3系統については、区長会からの要請を受け、一般会計における財政措置のもと、交通局が1年間暫定的に運行することを表明されたところです。

 市民・利用者に空白期間を生じさせないため、1年間の暫定運行はやむを得ないところではありますが、平成26年度当初から各区長のもと新たな路線案への円滑な移行が可能となるよう、関係局が連携を図り、全力で取り組んでほしいと思います。

 一方で、事業性のある路線として位置づけられた路線について、現在の検討状況はどのようになっているのかお尋ねいたします。

◎白水交通局総務部自動車事業改革担当課長兼民営化推進室自動車事業担当課長、都市制度改革室府市再編担当課長

お答え申し上げます。

 

 大阪府市統合本部から示されましたバス事業の基本的方向性(案)におきまして、民間バス事業者並みのコストで独立採算による事業運営が可能な事業性のある路線につきましては、民間バス事業者への路線譲渡や管理委託の拡大を中心にして民営化を図るという方向性が示されてございます。

 

 まず、路線譲渡につきましては、バス事業の民営化の典型的な手法でございまして、既存事業者が路線を廃止すると同時に、新たな運行事業者が運行を開始することによりまして、サービスを切れ目なく利用者に御提供する、輸送サービスを確保するという手法でございますことから、これにつきまして1つの事業者、1事業者への一括譲渡の場合は譲渡エリアに対しまして統一的な料金やサービス水準の設定が可能でありますことや、複数の事業者への譲渡、分割譲渡の場合ではエリアごとに多様なサービス展開が可能、こういったことが考えられるところでございます。

 また、管理委託につきましては、コスト削減の有効な手法としてございますが、一方で経営収支などにつきましては委託元でございます交通局に帰属することになりますため、本市の財政負担の生じる可能性が高いという状況でございます。

 なお、今後のバス事業の経営形態も含めました今後のあり方につきまして、委員御指摘のありました路線譲渡や管理委託先の具体的な検討とともに、職員の処遇、債務の処理、資産の保有などさまざまな課題がある、こういう状況でございますので、これらの解決策につきまして、交通局の民営化推進室におきまして具体的な検討を鋭意進めてまいるということでございます。よろしくお願いします。

 

◆市位謙太委員

市位質疑事業性のある路線については、事業譲渡の方法によっては市民・利用者へのサービスの提供に違いが生じるでしょうし、また、職員の処遇や債務処理、資産の保有のあり方など、さまざまな課題があります。

 

 一方で、バス事業は、平成23年度決算では経常損益で約43億円の赤字となっており、29年連続の赤字で資金不足も発生する極めて厳しい経営状況が続いており、バス事業の改革は待ったなしの状況であることは明白です。

 このような具体的課題の解決に向けた交通局の決意をお聞かせください。

 

◎岡橋交通局経営企画担当部長兼民営化推進室企画担当部長

バス事業についてでございますけれども、御指摘いただきましたように、昭和58年度以降、経常赤字が続く極めて厳しい経営状況でありまして、まずは当面のキャッシュフローを確保すべく、現在、バス事業中期経営計画に取り組んでおるところでございます。

 また、その一方で、民間にできるものは民間に任せるという方針のもとに、事業の効率性を追求して持続可能な輸送サービスを目指し、あわせて一般会計の負担軽減を図り、本市財政の健全化に寄与するということで民営化の検討も進めてまいります。

 バス事業の民営化に向けましては、よりよいサービスのあり方、職員の処遇や債務処理、資産の保有のあり方など、さまざまな課題がありまして、とりわけどのような形で民間事業者に−−先ほども御説明、課長からございましたが、一括譲渡か分割で譲渡するのか、あるいは管理委託かといった事業運営のゆだね方、どうしたあり方が適切なのかということにつきまして、市民や御利用者、また大阪市、さらには事業者の観点など、さまざまな視点からスピード感を持って検討いたしまして、具体的解決策、スケジュールを盛り込んだ基本的方針の素案を取りまとめ、年内にはお示しした上で議会の皆様に十分御議論いただきたいと考えております。

 

◆市位謙太委員

市位質疑ぜひスピード感を持って取りまとめていただきたく思います。

 次に、交通局の地下鉄事業の民営化について質問いたします。

 地下鉄の民営化に関しては、6月19日に開催された第14回大阪府市統合本部会議で、地下鉄事業については上下一体で民営化する基本的方向性(案)が示されたところであります。

 先日の代表質疑においては橋下市長からも、民営化に移行する際の企業債の取り扱いや、これまで受け入れてきた補助金の整理、職員の転籍など、諸課題の解決方法などについて検討するため、8月1日に交通局に民営化推進室を設置したという答弁がされていました。

 民営化推進室で検討されている企業債の取り扱い、補助金の整理、職員の転籍といった法制度に関する課題については、ほかの民営化事例でも同様の課題であったと考えられるのですが、地下鉄事業の民営化の先行事例としてまず思いつくのは、東京の帝都高速度交通営団の民営化が挙げられます。

 そこで、営団が東京地下鉄株式会社、いわゆる東京メトロに民営化した際には、これらの課題をどのようにクリアしたのか、また民営化の経過も含めてお聞きいたします。

◎前田交通局総務部鉄道事業改革担当課長兼民営化推進室鉄道事業担当課長

お答え申し上げます。

 ただいま委員から御指摘いただきましたように、これまでも民営化の課題につきましては、企業債の取り扱い、補助金の整理、職員の転籍といったことが主な課題として挙げられてきたところでございます。

 民営化推進室におきましても、その具体的な解決に向けて検討や整理を行っておりまして、関係先との協議や調整に取りかかっているところでございます。

 ただいま御紹介いただきました東京メトロの前身でございます帝都高速度交通営団につきましては、国の行政改革のもとで各公団、事業団、公庫等を対象としました特殊法人改革の一環で民営化することとなったものでございます。

 具体的な経過でございますが、平成7年に国が完全民営化の方針を固め、その第1段階として特殊会社化の方針が閣議決定されました。そして、平成13年12月に特殊法人改革基本法に基づき特殊法人等整理合理化計画を決定し、当時建設中の11号線−−これは半蔵門線のことでございますが−−の開業時点からおおむね1年後、これは平成16年春を予定されておられたのでございますが、その時点で特殊会社化するとされてございます。その後は、平成14年12月に東京地下鉄株式会社法が国会で成立し、財務や人事面につきまして、すべての債権債務関係や雇用関係を東京地下鉄株式会社が承継することとされました。また、民営化に伴います公租公課についても免除がされるなど立法措置によりまして、平成16年4月の東京地下鉄株式会社に経営形態が円滑に移行されたものと聞いてございます。

 

◆市位謙太委員

市位質疑今の答弁をお聞きすると、東京メトロの場合、かなり国の政策に基づいて民営化が既定路線として法制度面でも整備されており、民営化のハードルは本市の地下鉄事業と比べると、それほど高いものではなかったように思われます。

 交通局の地下鉄事業は、地方公営企業法の適用を受ける関係上、ほかにも公営企業はたくさんある中では、東京メトロのようにはいかないと思いますが、引き続き課題解決に向けた検討は進めていただく必要があります。

 ただ、せっかくの先行事例であるので、さまざまな点で東京メトロを参考にするポイントもあると思いますが、このような先行事例についての調査や検討などを行っているのでしょうか、お聞かせください。

◎前田交通局総務部鉄道事業改革担当課長兼民営化推進室鉄道事業担当課長

お答えいたします。

 ただいま御指摘いただきましたように、先行事例を検討する必要というものは高いものと考えられることから、この9月、先般にも民営化推進室長を中心としたメンバーで東京メトロを訪問させていただいて、お話を伺ったところでございます。

 民営化業務そのものにつきましては、法制度面では、東京地下鉄株式会社法の整備といった制度的な体制が既に整っていたということもございまして、改めて特別な制度上の措置などは必要なかったようでございます。

 ただ、しかしながら、営団から株式会社化する際には、職員の意識改革など民営化の意義や目的の浸透に向けて組織を挙げて取り組みを進めてこられたことなど、今後の民営化の検討に必要な具体的なアドバイスをいただいたところでございます。

◆市位謙太委員

市位質疑やはり東京メトロは先行事例としての経験やノウハウの蓄積はあるということですね。

 ところで、代表質疑で市長が答弁されていたように、年内には民営化の方針について素案を取りまとめられるということでありますが、今お聞きしたようなほかの事例の調査分析は必須であると思います。

 素案については、市会において実りのある議論を尽くすことができるよう、十分な検討材料になるようにしっかりとつくり込んでいただく必要があると思いますが、現時点で内容や構成についてはどのようなものを考えられているのかお聞かせください。

 

◎岡橋交通局経営企画担当部長兼民営化推進室企画担当部長

お答えいたします。

 年内にお示しすることとしております地下鉄事業の民営化の基本的方針の素案、これに関しましては、まず、今なぜ民営化なのかといった民営化の意義や目的をお示しする必要があると考えております。

 さらに、民営化した場合に地下鉄事業がどのような形で運営されるのか、どのような価値を有する企業になるのか、こういったことを事業計画の概要ですとか収支見通しなど、事業の全体像がイメージできるような内容を盛り込んでいきたいと考えております。

 また、民営化に至るための諸課題の解決の方針や詳細なスケジュールもあわせてお示ししてまいりたいと考えておりまして、十分議会で御議論をちょうだいしてまいりたいと考えております。

 

◆市位謙太委員

市位質疑最後に、昨日27日に交通局から地下鉄事業に従事する嘱託職員の採用を行うとの報告がありましたが、そのことについて2点ほどお伺いいたします。

 地下鉄事業の職員の採用については、我が会派からも、昭和40年代の経営健全化の取り組みの中で採用を凍結したために事業を運営していく上でさまざまな弊害が生じており、同じことを繰り返さないようにとの認識のもと、組織の活性化のためにも若手の雇用を行うよう求めてきたにもかかわらず、その後も交通局では採用を行わなかったようですが、なぜ交通局は今回、採用再開に至ったのか、その理由をお伺いいたします。

 

◎西野交通局職員部職員課長

お答えいたします。

 地下鉄職員の採用につきましては、これまでも議会におかれまして種々御議論をいただき、例えば、将来の交通事業を担う優秀な人材を確保することが企業管理者の責務ではないか等の御議論もいただいたところでございます。

 交通局におきましては、今後の民営化を見据えまして、さらなる増収などさまざまな取り組みを進めていく必要がありますが、これらを含めまして組織の中心となるべき新たな職員を採用する時期が来ているものと認識しておりまして、また、民営化に向けて組織に新たな活力を与える観点からも、現在、地下鉄事業中期経営計画を策定し、実施をしているところでございますが、企業管理者の責任のもと、経営の観点から採用を再開することといたしたものでございまして、今後、積極的に優秀な人材の確保に取り組んでまいりたいと考えております。

 

◆市位謙太委員

市位質疑地下鉄事業が将来的にも安定した事業運営を行うため、事業継続の観点から人材確保を行うことは当然であると考えています。

 一方で、今回の採用再開に当たっては、交通局は正規職員ではなく常勤の嘱託職員を採用することとしていますが、なぜ正規職員ではなく嘱託職員を採用することとしたのか、その理由をお伺いいたします。

 

◎西野交通局職員部職員課長

お答えいたします。

 

 現在、当局では民営化に向けまして地下鉄事業中期経営計画を進めておりますが、民間における契約社員から優秀な方を正社員に登用するといった事例も踏まえつつ、今回、公務員としての期間の定めのない雇用となる正規職員として採用することはさらなるリスクを負うことになるとの判断のもと、嘱託職員を採用することを選択したところでございます。

 一方では、嘱託職員とはいえ、特に総合職につきましては、今のうちから育成し、将来の都市交通事業及びマネジメントなど幅広い分野の業務に従事させる幹部候補生として新会社の社員となってほしい人材を採用しておきたいとも考えているところでございます。

 

◆市位謙太委員

市位質疑このように、交通局では民営化を見据えた嘱託職員を採用するとのことです。

 私も、鉄道事業者である以上、交通局にはそもそも安定志向の公務員は必要ないと思っております。嘱託職員ではあるものの、民営化に向かって中核となる総合職として採用することは、交通局の民営化に向けた気概を感じるところでもあります。

 今回採用する職員について、将来の地下鉄事業を支える人材としてきっちり育成していただくとともに、しっかり活用できるよう頑張っていただきたいと思います。

 

 また、地下鉄事業中期経営計画にも示されているように、関西屈指の鉄道事業者を目指す交通局として、今回採用する職員のみならず、現在交通局で働く職員が仕事に誇りと責任を持って取り組んでいけるよう、藤本局長のリーダーシップを期待して、私の質疑を終わらせていただきます。

 

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